うどんさんの行ってきた湯治場のある村(市町村合併で現在は町)には、鯉を売っている魚屋さんがあるのです。大きなコンクリートの水槽が5つほどあり、その中を鯉やウナギなどが泳いでいます。そこで鯉一本買ってきて、刺身と「鯉てっぱい」を作る予定をたてていたのです(鮒より鯉の方が脂がのっていてコクがあるという理由から)。「てっぱい」と「しょうゆ豆」と「さぬきうどん」が香川の3大郷土料理。
うどんさんは「てっぱい」を食べたことがありません。またレシピというものが大嫌いなので、絶対に見ません。でも、「てっぱい」を作る事はできます。料理というものは、使っている食材と調味料さえ分かれば大概作れるものですから(もちろん基礎知識と技術は必要です)。
ところが・・・です。魚屋さんに買いに行ったら、水槽の中に魚がいないのです!これはいったい何事かと思って店の人にたずねると「仕出し屋から50人前の甘露煮の注文が入ったので、全部使って作ってしまった。」という事でした。「んで、1週間以上たたないと魚が入ってこない」のセリフ。完全にアウトです。
ここでちょっと料理の値段とルートの話をします。魚屋さんが作った料理を1人前1.000円で仕出し屋が買っていきます。それをホテルに2.000円で売ります。ホテルではそれに5.000円の値段をつけて客に出します。ね、馬鹿らしいでしょ?自分でやれば鯉は1キロ物が1.200円で買えますし、それで2~3人分できます。鯉は実は、焼き鳥よりも安いのです。
と、いう事で「鯉のてっぱい」は次回の湯治の時までお預けになりました。うどんさんの住んでいるところは港町なので海水魚は安く手に入るのですが、淡水魚は駄物しか売っていないのです。
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